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初期むし歯は治療する?しない?

こんにちは。いつもブログをご覧いただきありがとうございます。

今年の夏は例年になく暑い夏でしたね。夏も終わり、秋風が吹き渡り秋の涼しさを感じる季節となりましたが皆様いかがお過ごしでしょうか。

今回は、「初期むし歯を治療するかしないかの理由」と「初期むし歯の症状と予防法」をテーマに皆様にお伝えできたらと思います。

「初期のむし歯」とは何か?について知る前にまずは根本的なむし歯の原因をご説明いたします。

むし歯の原因

1 むし歯は細菌感染症の一種である。

むし歯は細菌への感染によって発症する病気一つでいわゆる細菌感染症です。

自然治癒せず放置すると症状がどんどん進行していく病気です。

2 歯の表面歯垢で細菌が繁殖する

むし歯の原因となる細菌は歯の表面に形成された歯垢(プラーク)を住みとかして繁殖します。

歯垢は白くて柔らかく、一見するとそれほど汚いものには見えませんが1gあたり1000億個の細菌が含まれています。

お口の中は肛門よりも細菌の数が多い(=汚い)という表現がされていますが間違いではないです。

 

初期むし歯とは一体何なのでしょうか?

一般的に穴のあいたむし歯になる一歩手前の「CO(シーオー)」と呼ばれる状態と、

歯面のエナメル質が溶け始めた状態の小さなむし歯を表す「C1(シーワン)」と呼ばれる状態を総称して使われます。

COの場合は歯の表面からカルシウムやリンなどのミネラルが溶け始めた(脱灰)状態で、この状態であればメンテナンスをしっかりと行い再石灰化を促進してあげることで修復可能なため、この段階で歯を削ることはほとんどなく、定期的な経過観察が勧められます。

一方、治療の見極めが難しく、エナメル質に穴があいてしまった状態がC1になります。

エナメル質には再生機能が備わっていないため一度エナメル質に穴があいてしまうと自然と元に戻ることはありません。

そのためむし歯の進行を防ぐための処置が必要になります。

 

 

初期むし歯の状態で自覚症状として認められるものは?

それは、歯の内部のエナメル質が溶けだしている状態で…

1 歯に穴はあいていない

2 痛みはない

3 歯の表面が白く濁っている

4 変色は表層下脱灰によっておこる

※表層下脱灰:初期のむし歯でエナメル質が溶けだす現象

 

初期むし歯を治療しない方がいい理由

1 二次う蝕(二次むし歯)のリスクが大きい

一度削った歯は天然の歯と比べると弱く、むし歯になりやすい状態にさらされてしまいます。

詰め物をした場合は詰めた部分の周りがむし歯になりやすく被せ物をした場合は被せ物と歯肉の境目の部分がむし歯になりやすくなります。

(二次う蝕)の主な原因

・詰め物、被せ物の劣化

・歯科用セメントの劣化

・むし歯になりやすい口腔内環境

 

2 詰め物はいつか壊れる

詰め物や被せ物が壊れてしまった場合にはまた作り直さなければいけませんが、その時にまた歯を削ることになってしまいますので治療を繰り返すたびに歯がどんどん小さくなってしまいます。

歯は最初の一削りをした瞬間から

「削る→治す→壊れるоr二次むし歯になる→削る」のループに突入してしまいます。

「最初の一削り」をする時期をなるべく遅らせると同時に自宅と歯科医院でのメンテナンスを併用することで再治療に至るまでの間隔をなるべく引き延ばすことがポイントです。

 

3 自宅と歯科医院での予防処置を行うことで、むし歯の進行を止めることができる

一度むし歯になってしまった歯はどんなに手入れをしても元通りの歯に自然治癒することはありません。

しかし、しっかりと手入れをしてむし歯の原因を取り除くことで、進行を止めることができます。

むし歯はむし歯菌が歯の表面にプラークとして付着し、そこで酸を産生、歯の表面を溶かすことで進行していきます。つまり、プラークが付いていなければ歯が溶かされることはないのでむし歯の進行を止められることができるのです。

 

ただその一方で初期むし歯でも治療した方がいいケースというのもあります

プラークコントロールの悪い方や、う蝕傾向の強い方、歯科医院での定期検診が難しいような方の場合、小さなむし歯であっても放置しているとどんどん進行してしまう可能性がありますので、そのようなリスクが高い方の場合はむし歯が大きくなる前に早期治療を行った方がよいでしょう。

 

 

初期むし歯の治療法

1 ブラッシング指導

 

2 PMTC(プロフェッショナルクリーニング)

PMTC:歯科医院で行われる専門家による徹底した歯面清掃

3 フッ素塗布

初期のむし歯治療で最も重要な処置の一つがフッ素塗布です。

初期のむし歯では、エナメル質の内部に脱灰が起こってる状態であり、フッ素による再石灰化作用が有効です。

 

初期むし歯を予防するのに気を付けることとは?

1 丁寧な歯磨きを心がける

初期のむし歯は丁寧な歯磨きによって予防できます。

2 長時間口の中に食べ物を入れない

ダラダラと食事をする習慣があると初期むし歯が発生しやすいです。

長時間お口の中に食べ物があるとむし歯菌の活動が活性化してしまいます。

食べ物はよく噛んで必要以上に時間をかけないことが大切です。

3 シーラント処置をする

(歯の表面に刺激性のない薬剤を塗布してジェル状のレジンを流し込み光で固めるだけの処置)

4 定期健診を受ける

定期的に歯科検診を受けることでも、初期のむし歯は予防できます。

3~4カ月に一度の検診をおすすめいたします。

 

 

 

このように初期のむし歯は積極的に歯を削るなどの治療は必要ないことが多いです。

正しい歯磨きの方法を身に付け、フッ素塗布や定期的な検診、メンテナンスによって歯の再石灰化を促進することでむし歯の進行を止めることができます。

したがって、初期のむし歯は早期発見が何よりも大切といえます。

 

当院で行っている予防歯科、定期検診と致しましては、その方一人一人に合った期間、方法で3~4カ月に一度のクリーニング、メンテナンスをおすすめしております。

また、墨田区のお住まいの方には5年に一度、区からの成人検診のお知らせが届くと思いますので、当院にお持ち頂ければ検診もさせていただきますので、そちらも併せてお待ちしております。

 

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